2020年12月5日土曜日

うつ病の対策 うつ病中にやってみたこと 4

うつ病の発症の仕組みは、脳内にある神経伝達物質のモノアミンが減ることで引き起こされるとされています。

うつ病の薬物治療のうち、抗うつ薬は特に、脳内の神経細胞からいったん放出されたセロトニンやノルアドレナリンが、再び神経細胞に取り込まれるところを抑制し、神経細胞と神経細胞の間のセロトニンやノルアドレナリンが増えるように働くようにします。

これらの脳内物質を増やす治療は、心療内科や、精神内科で処方される薬物に頼るのが現在でも主流ですが、最近よく見かけるようになってきたのが、セロトニンなどを増やすサプリです。

例えば、Amazonで「セロトニン サプリ」で検索すると、このようものが引っかかってきます。

Yahooショッピングだと「セロトニン サプリ うつ」のキーワードでこんなかんじです。

私はもともとあまりサプリメントというものに信頼感を持っていませんでしたので、うさん臭さを感じながら眺めていたのですが、長引くうつ病に藁をもすがる思いで、こちらのサプリを買って試してみました。




普通のサプリと比較し、かなり高いですが、精神保健福祉士が監修をしているというので、多少は信頼性はあるのかな、と思って試しています。


このサプリを飲み始めて一週間くらいでうつ抜けでき、その後ずっと安定しているのですが、果たしてこのサプリの効果によるものか、あるいは、外の友人と話をしたことがうつ抜けの要因になったのか定かではありません。

ただ、自分のうつ抜けのタイミングとは重なったので、処方される抗うつ薬で上がり切らない方は、試されてみる価値はあると思います。


2020年12月3日木曜日

うつ病の対策 うつ病中にやってみたこと 3

 うつ病を患って最も辛いのは、常に気持ちがネガティブになるだけでなく、希死念慮が沸いたり、被害妄想が大きくなったりすることで、それを一人で抱え込んでいられないことがあることです。

とはいえ、うつ病で考えてしまうことは、他人からするとただの誇大妄想だったり、些末なことだったりで、たとえ家族であれ、毎日、毎日、同じ話を聞かされるのでは、家族の方が参ってしまいます。

また、「家族が嫌な思いをしているんだろうなぁ」と思いながら話すのは、うつ病患者にとって辛いことです。

そこで、他のうつ病患者の方がどうしているのか、ネットで検索してみると、心療内科や精神科と並行して心理カウンセラーによるカウンセリングを受けている人が多いことが分かりました。

心理カウンセリングは健康保険の適用外ですので、一回の面談に10,000円くらいかかることもあります。それでも、45分、あるいは1時間、第三者に対して自分の混乱した頭の中身を吐露することで、気持ちが楽になることもあります。

心療内科や、精神科の医師に30分、1時間、うつ病の心の悩みをぶつけることは現実的には不可能で、20分も面談してくれたら御の字です。

心理カウンセラーは臨床心理士の資格を持つ人がやっていることが多く、話を聞くプロです。アドバイスをくれるというより、絡まった糸のような頭の中をほぐすのを横に寄り添って見てくれるような存在と言えば良いでしょうか。

私の心理カウンセラーはこちらが意見を求めない限り、決してご自分の意見や提案をされることはありません。

一時間も面談するのですから、心療内科や精神科の医師以上に心理カウンセラーとの相性は注意深く見るのが良いと思います。私の場合、最初に担当してくれた心理カウンセラーは、なんとなく、向こうから話をされるとき、詰問口調で聞かれている印象を受け、2回目の後、今のカウンセラーに変えていただきました。

保険診療ではなく、一回のカウンセリング料もバカにならないので、ダメならダメとはっきりとカウンセラーに伝えましょう。

2020年12月2日水曜日

うつ病の対策 うつ病中にやってみたこと 2

 うつ病の回復期に入ってからですが、他にうつ病対策としてやってみたこととして、整骨院に通うことを挙げたいと思います。
 
 うつ病を患っている人の中には、極度に緊張し、体中の筋肉がこわばっている人もいるのではないでしょうか。私の場合、僧帽筋、大胸筋、広背筋、さらには後頭筋、側頭筋にまで凝り、呼吸が浅くなって常に息苦しい上、頭が回らないし、体中だるさで苦しい思いをしていました。

 まだ新しい分野だそうですが、鍼灸によるうつ病治療というものもあるそうで、NHK健康chによると、なんと、イギリスではすでにうつ病治療の一つの選択肢になっているそうで、「心に効くツボ」があり、うつ病患者755人に対して、「カウンセリング」と「鍼灸治療」の効果を比較したところ、同等の効果が確かめられたのだそうです。

 日本ではまだうつ病治療に鍼灸を取り入れているところは多くないようですが、それでも検索でヒットするところを見ると、鍼灸の効果をうつ病治療のため、導入した鍼灸院も出てきているようです。

 うつ病の治療までいかなくても、回復期に体の凝りを鍼灸や指圧でほぐすことは血流を良くしてくれ、凝りからくるマイナス思考を少しずつ前向きに変えてくれるのに役立ちました。
 

2020年12月1日火曜日

うつ病の対策 うつ病中にやってみたこと 1

 うつ病はとかく苦しい病気です。4度も経験すれば、慣れるかって?単に学習能力がないのか、4度目でもやはり、死ぬほどしんどい思いをしました。

ということで、うつ病中にこれまでやってみたことを書いてみます。

1. 急性期

なにもできません。うつ病の急性期は、一日中頭の中をぐるぐる回るこの世の終わりのような思いで身動きがほとんど取れません。食欲もなく、便秘にもなり、睡眠不足にもなります。テレビ、特にニュースやバラエティがうるさく感じ、横になって転がっているだけでした。

肩、腰、首、胸等、あちこちの凝りがひどくなり、呼吸も浅くなりました。さすがにこれではまずいと思い、ラジオ体操をやってみたり、ヨガをやってみました。急性期の後半はほとんどこの二つをこなすのと、入浴時間を長めにするのを心掛けてやってみました。効果があったかどうか、正直定かではありません。

2. 回復期

明るく考えることはできないものの、思考は復活してきたので、映画やドラマを見ることができるようになりました。この時期はただひたすら、ドラマ、ドキュメンタリー、映画、漫画をU-NEXTで見まくっていました。また、少し涼しくなってきてから、散歩に出かけるようにしました。とはいうものの、やはり頭の中では良いことは考えられず、散歩をしても楽しめなかったのを覚えています。

以下は、やってみて、NGだったものです。

1) 塗り絵:地道にやるのはどうも性に合わないらしく、40色くらいの色鉛筆を買ったのに、結局無駄に終わりました。

2) 運動:ある精神学者が、「抗うつ薬を飲むのと、30分程度の運動は同程度の効果がある」と言っていますが、運動が好きかどうかで、無理にやる必要はないのではないかなぁと個人的には思っています。私は運動嫌いなので、せいぜい散歩をしていましたが、それでも、脳裏をよぎるのは良くないことばかりで、むしろ歩きながら、拷問を受けているようでした。ただ、うつ病回復期の後半になってからは、積極的に散歩に出るようにしました。体力回復には明らかに有効ですので。

3) 瞑想・マインドフルネス:これも、そこそこ精神状態の安定しているときには有効ですが、急性期で頭の中が嵐の状態にあるときには、とても瞑想なぞできたものではありませんでした。

2020年11月30日月曜日

うつ病で処方される薬 2 抗不安剤

抗不安剤はその名の示す通り、不安や緊張を和らげる薬です。日常生活に多大な支障が出るほど、不安や緊張が強い不安障害の場合に処方されます。

うつ病で抗不安剤が処方されるのは、うつ病の症状に言いようのない不安が現れることが多いからで、抗うつ薬を補う形で処方されることが多いように思います。

ベンゾジアゼピン系抗不安剤は脳内の活動をスローダウンさせる薬なので、昼間の強い眠気など、人によっては強い副作用が出現することがあります。実際に、抗不安剤を睡眠導入剤替わりに処方されることもあるように思います。

抗不安剤でよく話題に上るのは、依存性です。抗不安剤への依存の程度は、薬の種類、用量、期間などによりますが、数週間以上、毎日服用していると、薬に対する身体依存が形成されるようです。

私も妻もデパスを抗不安剤として処方されていたのですが、デパスの効き目が切れた瞬間というのは、突然耳鳴りがするようになったりで、かなりわかりやすいものです。

また、抗不安剤は、長期間服用を続けていると、作用しなくなることもあり、私は突然デパスが効かなくなり、別の抗不安剤レキソタンを今は服用しています。

主な抗不安剤は以下のとおりです。

短時間型(半減期が3~6時間程度)
クロチアゼパム(リーゼ)
エチゾラム(デパス)
フルタゾラム(コレミナール)

中間型(半減期が12~20時間程度)
ロラゼパム(ワイパックス)
アルプラゾラム(コンスタン、ソラナックス)
プロマゼパム(レキソタン、セニラン)

長時間型(半減期が20~100時間程度)
ジアゼパム(セルシン、ホリゾン)
クロキサゾラム(セパゾン)
フルジアゼパム(エリスパン)
クロルジアゼポキシド(コントール、バランス)
オキサゾラム(セレナール)
メダゼパム(レスミット)
メキサゾラム(メレックス)
クロラゼプ酸二カリウム(メンドン)

超長時間型(半減期が100時間以上)
ロフラゼブ酸エチル(メイラックス)
フルトプラゼパム(レスタス)
プラゼパム(セダプラン)

その依存性の性質から、抗不安剤の服用は極力短期間にとどめるのが望ましいとされています。

2020年11月29日日曜日

うつ病で処方される薬 1 抗うつ薬

 うつ病の治療は、主に抗うつ薬が使われます。

抗うつ薬は、SSRI, SNRI, 三環系、四環系、NaSSAなどに分類されます。主な薬として、以下のようなものがあります。

三環系
アモキサピン(アモキサン)
ノルトリプチリン(ノリトレン)
アミトリプチリン(トリプタノール)
トリミプラミン(スルモンチール)
イミプラミン(イミドール、トフラニール)
クロミプラミン(アナフラニール)
ドスレピン(プロチアデン)
ロフェプラミン(アンプリット)

四環系
マプロチリン(ルジオミール)
セチプチリン(テシプール)
ミアンセリン(テトラミド)

SSRI
フルボキサミン(デプロメール、ルボックス)
パロキセチン(パキシル)
セルトラリン(ジェイゾロフト)
エスシタロプラム(レクサプロ)

SNRI
ミルナシプラン(トレドミン)
デュロキセチン(サインバルタ)

NaSSA
ミルタザピン(リフレックス、レメロン)

NHKの健康チャンネルによると、抗うつ薬を使う場合、まず選択されるのがSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)、SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)、NaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬)です。

このページをご覧になるうつ病を患っている方なら、目にしたことのある名前の薬も多いのではないでしょうか。

私の場合は、これまで、サインバルタとリフレックスが処方されてきましたので、この2つの抗うつ薬の特徴を下記します。

1. サインバルタ

作用:脳内でセロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを阻害することで、脳内の神経伝達をスムーズにし、憂うつな気分を和らげ、やる気がなくなる、不安といった症状を改善します。

主な副作用:吐き気、傾眠、口渇、頭痛、便秘、下痢、めまい、腹部痛、不眠、倦怠感、食欲減退、高血糖、嘔吐、体重増加、腹部不快感、発疹、かゆみ、じんましん、接触性皮膚炎、光線過敏反応(日光による過度の日焼け、かゆみ、色素沈着)、血管浮腫、皮膚血管炎などが報告されています。

確かに、眠気、便秘、下痢には悩まされました。また、4回目のうつ病の際、食欲減退が起きたのですが、ひょっとすると、サインバルタの副作用かもしれません。

また、うつ病が回復してくると、躁転することがあるようです。これも実際に経験しているので、その際には医師に相談する方が良いと思います。

2.リフレックス

作用:脳内のノルアドレナリン・セロトニンの神経伝達を増強することにより、気分を和らげ、不安、いらいら、不眠などの症状を改善します。

主な副作用:傾眠、口渇、倦怠感、便秘、体重増加、浮動性めまい、頭痛などが報告されています。私の場合、喉の渇き、ひどい便秘に悩まされました。

うつ病の治療 抗うつ薬・抗不安剤とその薬効 抗不安剤とは

 抗うつ薬と共に、心療内科や精神科で多く出される薬が抗不安剤です。抗不安薬、精神安定剤という言葉も用いられ、むしろその方が馴染みが深いかもしれません。 抗不安剤は、不安・緊張・恐怖・焦燥などを抑えるため、内科や外科などでも処方されていますが、精神科・心療内科では、セロトニン系抗う...