2020年11月14日土曜日

うつ病の発症4回目 4 うつ病急性期 1

 心療内科に早めにかかり、抗うつ薬のサインバルタを一日2錠、抗不安剤のデパスを一日2錠に増やしても、睡眠導入剤のユーロジンの効果で眠れるようになっただけで、憂鬱な気分が回復することはなく、一日中足に重しをつけられたように、体がだるい日が続きました。

今にして思えば、うつ病急性期の始まりで、

① ほぼ一日中憂鬱である

② そわそわして落ち着かない

③ 気持ちがぐらつき、不安定な感覚がある

④ 耳鳴りがする

⑤ 肩、腰、胸等に強い凝りを感じ、内蔵が冷えている感覚がある

⑥ 食欲がない

⑦ 趣味や娯楽に興味が持てなくなる

⑧ 仕事でケアレスミスが増える

⑨ 物事に対し、過剰にネガティブ思考になる

⑩ 理解力が低下する

⑪ 人と話をするのが辛い

などの、うつの症状がこの時には出ていました。

4回目のうつ病がそれまで3回と明確に違ったのは、うつ病の主たる原因が新型コロナウィルス(COVID-19)の広がりによる不安だったことです。

うつ病はうつ病の原因を解決する、あるいは、うつ病の原因のもとから離れる、取り去るなどすれば、かなりの確率でうつ抜けできます。

しかし、新型の感染症に対する解決策などなく、また、世界中どこへ行っても大差のない状況で、かつ海外に出ることすらままならない状況の上、記録的な日照不足の7月と、酷暑の8月のおかげで、うつ病が悪化し、とうとう職場に通うのもこんなんな状況になってきました。


2020年11月12日木曜日

うつ病の発症4回目 3:うつ病の兆候

 うつ病の兆候は、思考がネガティブになったところから現れました。アベノマスク、全国民への一律10万円の給付等、場当たり的な政府のCOVID-19対応には頭に来るものがあり、始終怒りを感じていました。

それが、7月に入る頃から、段々諦めと厭世観が出てきて、変わらないCOVID-19への政府、行政へのつたない対応に嫌気がさし、ニュースを見たり、新聞を読むのが嫌になってきました。

決定的に一段エレベーターが落ちたな、と感じたのは、期待していた夏のCOVID-19の鎮静化がなくなったことによる、業務での年度内の海外出張がなくなったことでした。

私は25歳頃から、海外暮らしを合計6年、海外出張を年間50-70日のペースで過ごす生活を続けてきており、国内でたまったストレスを海外で発散することで、心のバランスを保ってきていました。

「今年の海外出張はなくなったよ」。同僚の言葉は、私のうつ病の発症の大きな一つの要因になりました。

こうして、8月15日頃からうつ病の急性期に入り、有給休暇を使って、週に2日程度休むことが増え、ついに8月25日から、人生初のうつ病による休職に突入してしまいました😥😥。

2020年11月11日水曜日

うつ病の発症4回目 2

 4回目のうつ病の発症は突然訪れました。

3回目のうつ病発症時と同様、うつ病の兆候を感じたため、二日に1錠服薬していた抗うつ薬のサインバルタを毎日服薬し、デパスも同様に毎日服薬に変更し、担当医に連絡して心療内科の診察を10日間早めました。

担当医には、不安な感覚があること、そわそわと落ち着かないこと等を伝え、うつの兆候が出ていることから抗うつ薬、抗不安剤の増量を頼みました。医師の対応は素早く、抗うつ薬のサインバルタを2錠、抗不安剤のデパスを2錠、またユーロジンを1錠処方してくれました。

でも、時すでに遅しでした。ここからうつ病の急性期が始まり、8月中旬には職場から帰宅した後は全く身動きが取れなくなるほど落ち込みました。うつ病の急性期を言葉で表現するのは難しいですし、人それぞれ異なった印象を持つようですが、台風の大雨の中にさらされているようだという人もいますし、私はいつも壊れたエレベーターに乗っているような急速に落ちていく感覚があります。

うつ病再発の原因は何だったのでしょう?

今でも自分で特定の要因を探すことはできません。うつ病にはストレスが起因していることが大きいと言われますが、当時、ストレサーとなっていたものとしては、

1) COVID-19の中での通勤:非常事態宣言下でも週3回は通勤していました。
2) 妻の入院:COVID-19の影響もあり、面会はかなわず、週2回、必要なものを持って行き、持って帰るだけの日々が2か月続きました。
3) 職場の業務内容の大幅な変更:出張がなくなり、ただパソコンの前に座り、いつ再開できるかわからない研修プログラムについて、各国の関係者、講師とメールやZoomでやり取りする毎日でした。
4) 7月の記録的な日照不足と、8月の猛暑:特に、梅雨明け後のマスク着用での出勤は苦痛以外の何物でもありませんでした。



うつ病の発症4回目 1

 3回目のうつ病が寛解しようとしていた今年の春、世界は新型コロナウィルス(以下、COVID-19)によって、大きな影響を受けました。

私自身、3月頃までは気楽に過ごしていて、3月上旬にインドネシアへ出張に行ったりもしました。

旗色が急激に変わってきたのは、3月中旬以降です。私の仕事は、海外の提携大学へ講師を派遣し、研修プログラムの実施を見守る仕事だったのですが、COVID-19の影響により、そもそも海外へ出張へ行くことができなくなりました。組んでいたスケジュールをキャンセルする手続きに追われ、相手先と延期にするのか、中止にするのかの打ち合わせをメールやZoomでやり取りする仕事が続き、知らず知らずのうちにストレスをためていたようです。

うつ病の予防の観点からすると、普段と違う自分に自分で気づくことが必要であり、それができないなら、家族など身の回りの人からうつ病の兆候を指摘してもらうことが大事なのですが、妻が5月から2か月入院しており、自宅と職場を往復するだけの日々で、毎日COVID-19への政府や行政の対応に疑問や憤りを感じていたり、不可避の条件下で不幸にも帰国した友人、知人を支援するのに奔走し、自分が疲弊し始めていることに気が付きませんでした。

2020年11月9日月曜日

うつ病の発症3回目 2 :うつ病への対応

上司及び職場環境がうつ病の原因とはっきりしていただけに、これまで経験した4回のうつ病の中では、比較的対応しやすかったように記憶しています。

まずは、通っていた心療内科での処方箋を守ることで、最大サインバルタ2錠、デパス3錠、ユーロジン1錠を服用していました。このあたりは、2回目のうつ病発症時と同じです。原因が原因だけに、その環境にいる限りは治らないわけで、うつ病の原因となっている環境から如何に早く離れるか、うつ病の原因となっている相手と如何に対立しないかに注意を払い、抗うつ薬、抗不安剤を飲みながら、ただ体力の回復を待ちました。

一定の体力が回復したところで、空いている時間を有効に活用し、求職活動を行いました。幸い、週4日の契約でしたし、うつ病の治療での通院という口実があり、有給休暇も活用して、9月から3か月にわたって求職活動を行った結果、12月までに次の就職先を無事に見つけることができ、年内で退社というかなり理想的な形で物事が進みました。

ということで、年内にはうつ抜けし、年末年始には海外旅行もしていたのだから、気楽なものです。

うつ病そのものの治療は今回も薬物療法によるものだけで、他に特筆すべきような治療は行わずに寛解の一歩手前まで行き、2020年4月には、抗うつ薬のサインバルタを二日に一錠、デパスを一日一錠にまで減らすことができました。

症状は完全にうつ病ではありましたが、適応障害が引き起こしたものであり、原因が取り払われてしまえば、その後の回復は速かったと言えます。

2020年11月8日日曜日

うつ病 の発症3回目 1

 2018年に薬が完全に抜けてから、うつ病とは無縁の生活を一年以上送っていました。

ただ、自分にとってうつ病発症の原因を作った上司に対する印象は悪くなり、上司との折り合いが悪くなったこともあって、2018年いっぱいで12年近く務めた職場を退職することになりました。

2019年から務めた職場は前職より給与も良く、新しい領域の仕事でもあり、張り切っていたのですが、新しく作られた職場なのに、職場を作り上げた人たちが古い体質の人たちであり、さらに霞ヶ関の意向を強く受ける職場ということもあって、朝令暮改は日常茶飯事、議題を決めずに行う2時間、3時間のミーティング、失敗は部下になすりつけ、おまけに懲罰規程まで作る始末。昼食は一時間きっちりで帰ってこないと「アイツは昼サボっている」と言われるような環境で、次第に職場の居心地が悪くなっていきました。

前の職場で抱えていた仕事があったため、その仕事を処理するため、週4日新しい職場に勤務することを総務部長と合意していたのですが、上司の事業部長は勝手にフルタイムで来るものと誤解していたらしく、それが気に入らないのか、「フルタイムで来ない人には、仕事を任せられない」とパワハラめいたことをやりだすようになりました。

6月下旬には職場に行くのが嫌になり、上司への嫌悪感を感じるようになったので、通っていた心療内科に抗うつ薬を再度出してもらうようにお願いし、サインバルタ1錠、デパス1錠、ユーロジン1錠をだしてもらったのですが、時すでに遅く、7月に入った頃には3回目のうつ病にかかっていました。

前2回よりもうつ病の原因がはっきりしており、職場環境の悪さであり、そのため、金曜日になると気分が明るくなる一方、日曜日にはずんと気が沈むような日が続きました。

うつ病の治療 抗うつ薬・抗不安剤とその薬効 抗不安剤とは

 抗うつ薬と共に、心療内科や精神科で多く出される薬が抗不安剤です。抗不安薬、精神安定剤という言葉も用いられ、むしろその方が馴染みが深いかもしれません。 抗不安剤は、不安・緊張・恐怖・焦燥などを抑えるため、内科や外科などでも処方されていますが、精神科・心療内科では、セロトニン系抗う...