2020年11月28日土曜日

うつ病の発症18 うつ抜け

4回目のうつ病のうつ抜けは、ある日、突然やってきました。

具体的には、約2週間前、前の職場の知人とZoomでオンラインでの会議を3時間やった際、その内容が自分にとってもともと興味のある内容で、知らず知らずのうちにのめり込んでいき、Zoomの会議が終わった時には、憂鬱な気分が抜けていました。

翌朝、約4か月ぶりに憂鬱な気分を感じずに目が覚めました。うつ抜けの表現を「夜明け」と語る人もいれば、「トンネルから抜ける」と表現する人もいますが、徐々に段階を踏んでではなく、突然、あっけなくやってきます。

これは、過去3回うつ病になった時も同じでした。

うつ抜けするには、少なくとも自分の場合は、十分な薬事療法を行った上で、引き鉄になるようなきっかけが必要となるようです。

4回もうつ病にかかったのに、残念ながら、その引き鉄が何なのか、未だに自分ではわかりませんが、回復期で一定レベルまで戻ったなら、そこから先は医療での治療ではなく、それ以外の環境要因が大きく左右するように感じています。

2020年11月27日金曜日

うつ病の発症4回目 17 再度の休職 7 就労移行支援施設の活用へ 5

 リワーク、就労移行支援施設は、運営が官民問わず、一定のプログラムを行うことが定められているそうです。

また、ちょっと奇異に聞こえたのですが、施設の面積まで決まっているとのことです。少ない方はともかく、多すぎないように、という配慮なのでしょう。

私が通っているリワークセンターはどうやらうつ病患者が多く、通いなれてくると、うつ病のタイプも人によって様々なんだなぁというのが見えてきます。

リワークの場合、就労移行支援とは異なり、休職者の受入れも行いますので(就労移行支援施設でも休職者を受け入れる施設もありますが)、出口は元居た職場への復職であり、再就職であり、ということになります。

他の就労移行支援施設のケースはよく分かりませんが、私の通うリワークセンターは、センターの職員との面談の回数が多く、最低週1回1時間程度あります。これは、例えば、うつ病の現在の病状がどうか、当初計画した通所プログラムを守れているかどうか、次月の自身の目標をどう設定するか等、モニタリング的要素が強いようです。一方、それ以外にも、通所している人が職員にアポを入れ、面談を行うことも可能です。こちらは、個別の相談になるので、内容は病状だけでなく、個人的な悩み等の相談を行っている人もいるようです。

さらに、アウトプットとしての復職、再就職に関連した経歴書、履歴書への添削やアドバイスをキャリアコンサルタントが行ってくれます。独力で履歴書や経歴書を作るより、第三者目線でのアドバイスをもらえるのは、リワークや就労移行支援施設を使うメリットと言えるでしょう。

うつ病の発症4回目 16 再度の休職 6 就労移行支援施設の活用へ 4

 新型コロナウィルス(COVID-19)による影響が大きいのか、「コロナうつ」という言葉ができるほど、うつ病患者が増えたようです。

通院している心療内科は今年は例年より混んでいて、担当医はピリピリとしていますし、雨後のタケノコのごとく、リワークを謳った就労移行支援施設の広告も多く見られます。

うつ病患者を対象としたリワーク、就労移行支援施設の多くは、まずは通所する習慣をつけるところから始め、それを週2日、3日から、最終的に週5日通所できることを目指すように謳っています。

うつ病も身体障害手帳を取得することが可能なのですが、カミングアウトするか否かは、個々人によると思います。

大手のミラトレでは、身体障害手帳を持つことで、その枠で就職率を上げることを狙いとしているようですが、私が通所しているリワークセンターでは、最初の面接時、「身体障害手帳は必要ないんじゃないですか」とあっさりと言ってくれ、かえって気が楽になりました。

通所している人も疾患が軽度の人が多いようで、普通に会話のできる人が多いように思います。

うつ病回復期の後期、自宅で時間を持て余していた自分には、「通わなくてはならない場所」ができたのは、結果的に「うつ抜け」を早める効果につながったと感じています。

2020年11月25日水曜日

うつ病の発症4回目 15 再度の休職 5 就労移行支援施設の活用へ 3

 就労移行支援とは、障害者総合支援法に定められた「障害福祉サービス」のひとつであり、障がいのある方が就労に向けたトレーニングを行い、働くために必要な知識やスキルを習得し、就職後も職場に定着できるようサポートを行うことを目的としています。

従って、就労移行支援の対象者は、 統合失調症、うつ病、双極性障害、てんかん、依存症等の精神疾患はもちろんのこと、知的障害、発達障害、身体障碍者も対象になります。

個人的には、就労移行支援の分かりにくさはここにあると思っています。うつ病や双極性障害のような、軽度であれば、健常者と同じように働くことのできる方もいれば、知的障害や身体障碍者の中には、障碍者手帳抜きで雇用されることは難しい場合もあります。

ここまで、「就労移行支援施設」という言葉を使ってきましたが、施設の利用を希望する障碍者と、その利用目的が一致するのかどうかを、障碍者が居住する自治体が判断することになっています。

ここで私は自治体の担当者とちょっとぶつかったのですが、「体色も視野に入れて休職するため、就労移行支援サービスを受けたい」とヒアリング時に申したところ、「なぜ、自立訓練施設へ申請するのか」と質問が返ってきました。

就労移行支援施設やリワークと一般に通っていても、施設の登録が「自立訓練」、「就労移行支援」、「就労継続支援」、「就労定着支援」、「自立生活援助」など、様々な形態で登録されています。

通常、リワークや就労移行支援施設の職員が役所への申請に同行してくれるのですが、私の
住んでいる役所の職員はどういうわけか、施設からの職員の同席を拒み、1時間半に及ぶ面談を2回も受けることになりました。

うつ病の患者に対し、自分の書類作成の都合で延々と必要もない項目を説明する役所の職員には呆れましたが、おかげさまで、しばらくうつ病の症状が重くぶり返しました。

2020年11月24日火曜日

うつ病の発症4回目 14 再度の休職 4 傷病手当金の申請

 うつ病に関わらず、病気、怪我などで長期で休職する場合、傷病手当金の申請を行うことができます。

全国健康保険協会によると、「傷病手当金は、病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、被保険者が病気やケガのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます」とあります。

私の場合、2度目のうつ病による休職で、無給となりましたので、傷病手当金の申請を行いました。

傷病手当金を受けられる条件は以下のとおりです。

1) 業務外の病気やケガで療養中であること。 
2) 療養のための労務不能であること。
3) 4日以上仕事を休んでいること。
4) 給与の支払いがないこと。

傷病手当金は、支給開始日の以前12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額】÷30日×(2/3) = 1日分の支給額となります。

傷病手当金は同一の傷病に対し、最大1年6か月受けることができます。

詳しくは、所属する健康保険協会のページをご確認ください。

2020年11月22日日曜日

うつ病の発症4回目 13 再度の休職 3 就労移行支援施設の活用へ 2

 就労移行支援施設へ電話で連絡をし始めて、気づいたのは、就労移行支援施設というのも、簡単にひとくくりできるものではないということです。

まず、未だに理由が分からないのですが、就労移行支援施設というのは、元来離職者対象の施設であり、離職していないと、在住する役所の認可が降りない可能性があるということです。これをきっちり説明してくれた施設と、初めから、「離職後でないと利用できませんが、見学されますか?」と聞いてきた施設の両方がありました。

後に区役所で分厚い書類を見せられましたが、利用者の側からすると、かなりわかりづらいことであり、また、区切る意味も分からず、すっきりしないものを感じました。

就労移行支援施設の中には、リワークを前面に出している施設があり、こういう施設は求職者を対象としている施設が多いようです。

また、就労移行支援施設には、医療機関が行っているもの、公的機関が行っているもの、民間企業が行っているものの3者があり、それぞれ特徴が異なります。詳しくは、実際にwebでご覧いただくか、見学されて確かめられることをお勧めします。

私は復職を目指していましたので、3番目の企業が行っている就労移行支援施設を中心に見学に行きました。

以下、主な就労移行支援施設を紹介します。

ウェルビー株式会社:精神疾患者を主に対象とした就労移行支援施設です。ここはココルポート同様、昼食を出してくれます。こじゃれた内装の施設が多いようです。はじめに、「求職者は区の決まりで受け入れしていません」と言われたので、資料請求にとどめました。

株式会社ココルポート:通所をするのにランチが含まれているのが目に止まりました。通所者の割合が精神障害が約65%と、ミラトレやリワークセンターと比較して低く、その分、自分には、プログラムに物足りなさを感じました。

ミラトレパーソルチャレンジ株式会社が運営しており、リクルート系の企業が背後についていますので、就職率の高さを自慢にしています。ここは一日のスケジュールが固定で、まるで時間割表のようにプログラムが固定されています。2年間の復職後のサポートがあることで離職率をほぼゼロに抑えていることをアピールしていますが、同時に、障碍者手帳の取得を勧めてくるので、ひょっとすると、障碍者枠での雇用で就職率を上げているのかもしれません。

リワークセンター:プログラム自由度が高く、午前中は基本的に個別訓練、午後は決まったカリキュラムという構成になっています。個別訓練は何をやっても良く、本や雑誌を読んでいても(無料タブレット貸出あり)、e-learningのプログラムが充実しています。

書き忘れましたが、就労移行支援施設には、通常、臨床心理士・公認心理士、キャリアカウンセラーなどの資格保有者がスタッフとして勤務しています。

その他にも多くの就労移行支援施設がありますので、ぜひ探してみてください。



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