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2020年12月11日金曜日

うつ病の治療 抗うつ薬・抗不安剤とその薬効 サインバルタ

 うつ病の薬餌療法で用いられる薬として、抗うつ薬、抗不安剤などがあります。今日から数回にわたり、実際に自分が服用した抗うつ薬、抗不安剤について、その体験に言及したいと思います。

初回は抗うつ薬のサインバルタです。

サインバルタは、塩野義製薬により販売されている薬で、薬効として、脳内の神経伝達を改善し、意欲を高め、憂鬱な気分等を改善するとあります。

うつ病は、セロトニンやノルアドレナリン等の脳内神経伝達物質の働きが不調となり、意欲の低下、不安、不眠などの症状があらわれることから、サインバルタでは、脳内でセロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを阻害し、これらの神経伝達物質の働きを増強することで抗うつ作用を促します。

私の担当医師は、初回からこのサインバルタを抗うつ薬として投与してきており、おそらく、医師の見立てでは私のうつ病には抗うつ薬としてサインバルタが合っていると判断しているのだと思います。

サインバルタはカプセル20mgで、薬効が現れるまで最低2-4週間かかり、最初は1カプセルから始め、少しずつ増量していき、最大一日3カプセルまで投与が可能だそうです。

気になる副作用ですが、

眠気、めまい、ふらつき、頭痛、吐き気、嘔吐、便秘、喉の渇き、おなかの膨張感、動悸、血圧上昇、排尿障害等が挙げられています。

自分が経験したものとしては、眠気、めまい、ふらつき、便秘で、特に便秘には悩まされています。

また、投与量が増え、薬効が現れて回復期に入ったとき、躁状態に転じることがあり、自分も一度総に近い状態になったことがあります。

私の経験では、減薬は半年から1年くらいかけて行われ、寛解時に投与を停めるということになるようです。

2020年12月8日火曜日

薬に頼らないうつ病治療 マインドフルネス

 うつ病の治療に近年マインドフルネスが用いられるようになってきました。

マインドフルネスとは、「判断することなく現在の瞬間に意識を向けることで、ストレスを減らし、心の平静を得やすくなります。ここ10年で、ヨガ、瞑想、MBCTといったマインドフルネスに関する治療法についての研究が進み、抑うつや不安の症状を改善するために広く使われるようになりました。

マインドフルネスの効果を評価した39の研究のメタアナリシスによると、不安障害などの不安症状の減少、並びにうつ病などの抑うつ症状の減少に効果的でした。」とあるメンタルクリニックのページにあります。

マインドフルネスは心のトレーニングとも言われています。うつ病患者の多くは、考え方の癖で抑うつ症状に陥りがちです。そこで、その考え方の癖を中止させ、入ってくる刺激に対する反応を抑え、判断することなく刺激を受け入れて観察することに集中する練習です。

これは、認知行動療法と合わせて行われることが多いようで、今ある自分の状態を受け入れ、「自分は今辛いんだなぁ」いうことをありのまま受容するというものです。

「マインドフルネスによって、考え方のクセが生じていることに気づき、より反応しない方法に変えやすくなります」とあり、うつ病患者が独力で寛解することで、寛解する期間がながくなるとありますが、これもうつ病患者によって向き、不向きの治療法であるように感じます。

私自身は、認知行動療法であるように、自分が「どうせ今後ろくな人生は待っていないだろう」とうつ状態の時に感じた際、「今までそんなことはなかった。うつ病がもたらしているものだ」と冷静に見つめなおすということで、精神的負担が軽くなるようなことはなかったように思います。

おそらく、7-8割以上(あるいはそれ以上)のうつ病治療は薬物療法で行われていますが、それで回復しないという方は試みられてみるのも良いのかもしれません。

2020年11月9日月曜日

うつ病の発症3回目 2 :うつ病への対応

上司及び職場環境がうつ病の原因とはっきりしていただけに、これまで経験した4回のうつ病の中では、比較的対応しやすかったように記憶しています。

まずは、通っていた心療内科での処方箋を守ることで、最大サインバルタ2錠、デパス3錠、ユーロジン1錠を服用していました。このあたりは、2回目のうつ病発症時と同じです。原因が原因だけに、その環境にいる限りは治らないわけで、うつ病の原因となっている環境から如何に早く離れるか、うつ病の原因となっている相手と如何に対立しないかに注意を払い、抗うつ薬、抗不安剤を飲みながら、ただ体力の回復を待ちました。

一定の体力が回復したところで、空いている時間を有効に活用し、求職活動を行いました。幸い、週4日の契約でしたし、うつ病の治療での通院という口実があり、有給休暇も活用して、9月から3か月にわたって求職活動を行った結果、12月までに次の就職先を無事に見つけることができ、年内で退社というかなり理想的な形で物事が進みました。

ということで、年内にはうつ抜けし、年末年始には海外旅行もしていたのだから、気楽なものです。

うつ病そのものの治療は今回も薬物療法によるものだけで、他に特筆すべきような治療は行わずに寛解の一歩手前まで行き、2020年4月には、抗うつ薬のサインバルタを二日に一錠、デパスを一日一錠にまで減らすことができました。

症状は完全にうつ病ではありましたが、適応障害が引き起こしたものであり、原因が取り払われてしまえば、その後の回復は速かったと言えます。

2020年11月7日土曜日

うつ病の発症2回目 4 心療内科による治療 3

 うつ病の回復期のトンネルは、ある日突然抜けます。

今まで4回の経験はいずれもそうで、前日までしんどかったのに、急に夜が明けたようです。

2016年の8月、海外から研修に来る人の世話を行わなければならず、うつ病を抱えたまま、2泊3日の研修に同行しました。その研修先で見たもの、体験したことが自分にとって新鮮で、また研修に来ていた海外の人たちが明るく、その人たちと過ごしているだけで、一日でうつ病を忘れてしまいました。

結局その日を境にうつ抜けし、サインバルタ、デパス、ユーロジンの投薬は続けてもらったものの、うつが再発することはなく、約1年半かかって、最終的には各薬をすべて抜くことができました。

長年通った処方箋薬局のおばちゃんに、「おめでとうございます」と言われたのが妙にうれしかったのを覚えています。

心療内科は内科も併設していたので、生活習慣病の薬をもらいに、月に1回の通院はその後も続けていましたが、今考えると、主治医はうつ病の再発がないかどうか、寛解したのかどうかを確認していたのかもしれません。

2020年11月3日火曜日

うつ病1回目の発症3 急性期から一気に回復期へ

 納得しないまま、親の会社で働いていたところ、以前にお世話になった方から、自分の海外での経験が活かせるポジションが空くのだが、興味がないか?と打診を戴きました。

自分には、願ってもない職種、ポジションであり、二つ返事で引き受けることを回答しました。自分のうつ病が一気に快方に向かったのはこの出来事があったからで、人生後ろ向きにしか考えられていなかったのが、その仕事につくための心構えをほんの数週間で整えてしまいました。

うつ病で判断できない中でのことであったとは言え、父や、父の会社には本当に不義理をしてしまいましたし、海外から日本へ帰ってきて、また1年も経たぬうちに引っ越すことで、妻にもかなり叱られました。

しかし、周り中に不義理を尽くしたこの転職が、結局うつ病の寛解につながりました。本当に不思議なもので、転職してからは、全くうつ病の症状は出ず、引っ越し先では心療内科にも精神科にも通うこともやめてしまいました。

なお、本来は抗うつ薬や抗不安剤を少しずつ抜いていく過程が必要であり、私がこの時にやったように、一気にうつ病の薬物療法をやめてしまうのは危険なことなのだそうです。

こうして、晴れて初回のうつ病は寛解したのですが、うつ病発症のきっかけは海外生活での過酷な就職活動と短期間での引っ越しの繰り返しであり、うつ病寛解のきっかけはやりがいのある仕事につけたことだったと考えています。

うつ病の治療 抗うつ薬・抗不安剤とその薬効 抗不安剤とは

 抗うつ薬と共に、心療内科や精神科で多く出される薬が抗不安剤です。抗不安薬、精神安定剤という言葉も用いられ、むしろその方が馴染みが深いかもしれません。 抗不安剤は、不安・緊張・恐怖・焦燥などを抑えるため、内科や外科などでも処方されていますが、精神科・心療内科では、セロトニン系抗う...