2020年12月8日火曜日

薬に頼らないうつ病治療 マインドフルネス

 うつ病の治療に近年マインドフルネスが用いられるようになってきました。

マインドフルネスとは、「判断することなく現在の瞬間に意識を向けることで、ストレスを減らし、心の平静を得やすくなります。ここ10年で、ヨガ、瞑想、MBCTといったマインドフルネスに関する治療法についての研究が進み、抑うつや不安の症状を改善するために広く使われるようになりました。

マインドフルネスの効果を評価した39の研究のメタアナリシスによると、不安障害などの不安症状の減少、並びにうつ病などの抑うつ症状の減少に効果的でした。」とあるメンタルクリニックのページにあります。

マインドフルネスは心のトレーニングとも言われています。うつ病患者の多くは、考え方の癖で抑うつ症状に陥りがちです。そこで、その考え方の癖を中止させ、入ってくる刺激に対する反応を抑え、判断することなく刺激を受け入れて観察することに集中する練習です。

これは、認知行動療法と合わせて行われることが多いようで、今ある自分の状態を受け入れ、「自分は今辛いんだなぁ」いうことをありのまま受容するというものです。

「マインドフルネスによって、考え方のクセが生じていることに気づき、より反応しない方法に変えやすくなります」とあり、うつ病患者が独力で寛解することで、寛解する期間がながくなるとありますが、これもうつ病患者によって向き、不向きの治療法であるように感じます。

私自身は、認知行動療法であるように、自分が「どうせ今後ろくな人生は待っていないだろう」とうつ状態の時に感じた際、「今までそんなことはなかった。うつ病がもたらしているものだ」と冷静に見つめなおすということで、精神的負担が軽くなるようなことはなかったように思います。

おそらく、7-8割以上(あるいはそれ以上)のうつ病治療は薬物療法で行われていますが、それで回復しないという方は試みられてみるのも良いのかもしれません。

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